2016年7月25日月曜日

バンブーロッドのリメイクしました

昨年末(2015年)に、二束三文で入手した古いバンブーロッドをリメイクしました。

全長7.5フィート、5本継のパックロッドです。
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戦後、キラクやサクライと言った老舗メーカーを中心に多くの和竿師がアメリカ向けに輸出及びお土産として作り販売された、いわゆる六角竿の一つだと思われます。
「ホワイトスター製」と書かれていますが、詳しいことは分からないものの上記同様製品の国内向けではないでしょうか。


ロッドの構成は全6ピースで、そのうちトップが2本です。
正確にはグリップが取り外し可能で、上下の向きを変えることでフライロッドとスピニングロッドのいずれでも使用可能な「フライ・アンド・スピン」のスタイルとなっているため、7ピースとも言えるでしょうか。

ちなみにフライロッドとして使う場合は、硬いスピニング用ティップ以外の全てをつないで、全長7.5フィート(7ft 6inch)となります。ラインウェイトは6番くらいかなぁ?
一方、フライ用のティップと穂持ち(2番ブランク)を外し、スピニング用ティップを装着すると5フィートのスピニングロッドとなります。

ただしこの場合、昔のへドンのバンブーロッドや或いはマスキーロッドに見られるようなアクションなんてほとんど感じられないただの棒と言った印象が拭えません。
むしろフライロッドとしてつないだ状態がスピニングロッドに丁度良いアクションと言えます(苦笑)。
テーパーデザインはとてもフライロッドにはなっていませんが・・・、まあ、当時はフライフィッシングなんて一般的な日本人は全く触れる機会がなかったでしょうから仕方ないでしょう。


ロッドをつないでロッドのしなりを見ると、ガイドの位置もちょっとよろしくありません。フライロッドは論外としても、スピニングとしてもガイドの位置を変えた方がよさそうです。
それにブランク表面のラッカー系と思われる塗装も大分ひび割れしていてとてもそのままでは使えそうにないです。

そこで、いっそのこと全面リニューアルしちゃいましょ!
スピニングロッドと割り切ってリメイク開始。まずはガイドとラッピングをすべて外し、リムーバー剤で表面の塗装を落とします。
フェルールはそのまま利用することにして、新たにウレタンで表面をコーティング。本来はドブ付けするべきなんでしょうが、今回はフェルールを付けたままでもあり、またパックロッドゆえに各ピース、ブランクの長さが短いので刷毛塗りで良しとしました。

ガイドはシングルフットの一般的なスピニング用。オールドテイストゆえに針金ガイドの選択もあったのだけれど、あえて使いにくい方を選ぶ必要もないか、と手持ちのガイドを設置。
ただし大きいサイズの手持ちが無かったので、一番グリップ寄りのガイドも10mmサイズということになりました(苦笑)。

ガイドを付けた後、段巻きもすることにしました。
これはまだまだ途中の状態です。

そして一番の悩みはグリップです。
恐らく1950年、或いは60年代頃のロッドだと思われるので、あまりに現代的なデザインは合わないだろうと思うわけです。かといってクラシカルなデザインの既製品を探すとなると・・・二束三文のロッドゆえにグリップの方に何倍もお金をかけるのはちょっと。。。

そこでまた家の押入れを掻き回してみたら、古いアルミ製のフライ用リールシートが出てきました。一般的なスピニング用リールシートに比べるとちょっと細くて小振りですが、このフライ用を流用することが出来そうです。するともうデザインのテイストは70年代頃のクラシックタックルのイメージに決定!


ところがグリップの概要が決まったところで一つ問題発覚。
試しにミッチェル304をリールシートにセットしてみたところ・・・セットしてみたところ・・・あれっ、フットが入らない!(涙)
ところがカージナル44は何とか入る。C3ももちろん入る。
へぇ、知らなかったけど、カージナルよりミッチェルの方がフットがデカい(長い)んだね。ちょっと焦ったけれど、カージナルが入るならまぁこれでいいや♪(笑)


それと、どうでも良いことかもしれないのだけれど、このリールシートをアップロックにするかダウンロックにするかも地味に悩むところ(笑)。僕の好みで言うとフォアハンドル側にリールシートのねじ山が切ってあるのは見た目が好みではないので、それとは逆にセットするアップロックにしようと思っていたのだけれど、グリップの仮組をしながら何気なくベイトリールを装着したときにやはりダウンロックにしようと思い直しました。
普通にスピニングリールを使う場合はどちらでも良いと思うのだけれど、ベイトリールの場合サムバーの下にリールを固定するリングがあるのはちょっと邪魔に感じました。
まあ、スピニングロッドとして使うつもりだけれど、一応可能性の幅を広げるという意味で・・・。

ダブルハンドグリップですが、フライ用リールシートの流用故に一般的な
スピニング用よりも細い分、2500Cをセットしても違和感なく感じます。

と、そんなこんなで完成しました!
7.5フィート、5ピースのスピニングロッドです。ルアーウェイトは1/2オンスまでのライトパワーと言ったところでしょうか。テーパー的には胴にかかるモデラートで、魚を掛けたらなかなか楽しめるアクションだと思います。

これはカージナル44ですが、逆にリールが大きく見えます。
一回り小さい33の方が合いそうです(持っていないけど、笑)。
クラシカルな雰囲気だけど、リールシートが黒いからC3でも案外合うかも?

コルクグリップのデザインもクラシカルで良い雰囲気になったのではないでしょうか。グリップエンドにはハーディのエクステンショングリップを作った時と同様の木製パーツをつけてみました。ちょっとやり過ぎ感もありますが、遊びだから良いでしょう。仕上がりは決して上手ではないのだけれど、自分の手の感触が残っているので愛着はひとしおです。


さぁ完成したからにはどんな釣りに使おうか?やっぱり王道的には芦ノ湖辺りでボートからミノーをグリグリやってブラウンを狙ってみたい気がするし、センターピンリールにミミズやコーンのエサでコースフィッシング(エサ釣り)に興じるのも良いかもしれない。
何を釣るにしても、このロッドで釣ったら愉しくないわけがない、ヨネ♪(笑)

中央はハーディ、エラレックス。
やはりこういったクラシックなスタイルには良く似合う。

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